2014年11月30日

1130:Interstellar 頭にきたので長文!

11/30 天気/晴れ 気温/秋の深まりを感じる
Interstellar-Main

本格ハードSF物として評判の高い インターステラー を見に行ってきました。
人類初の銀河系外宇宙旅行を3時間の長丁場で楽しめると思っていたら屋根裏部屋だった件について。

評価:
SF的要素=★★☆☆☆
家族愛要素=★★★☆☆

(前半のあらすじ)
人口爆発と気象変動と植物疫病で深刻な食糧不足を招いている近未来のアメリカが舞台。
NASAでエンジニアとして働きながら飛行士としての経験もあるクーパーは、墜落事故を最後に田舎に戻って農業を営んでいる。
その後NASAは予算的な理由により解散しているらしい。
異常気象で砂嵐が頻発し、穀物は不作になり、隙間から家の中に入り込む砂は呼吸器官に影響を与え、子供たちは喘息を患っている。
原因不明の疫病で小麦がダメになり、大豆も危ない、残るはコーンしかないという穀物危機の状況。
クーパーには父親と、息子と娘がいる。
息子は農業を嫌い、父親の過去の経歴にも無関心。娘のマーフィーだけがエンジニアだった父親を尊敬している。
マーフィーの部屋は2階にあるのだが、その部屋には幽霊が出るという。
本棚から勝手に本が落ちてしまうというのだ。
それは幽霊ではなくてポルターガイストだよ。と兄は茶化すのだが、クーパーはマーフィーの言う事に耳を貸して、
幽霊は居ない。しかし、その現象を突き詰めて観察しろ。原因があるはずだ。とアドバイスする。
その結果、本棚から落ちた本の配列から、二進法によるメッセージではないか?と思い付く。
ある日、部屋の窓を開けたままにしていた為に、砂嵐で床が砂だらけに。
本棚の前には奇妙な筋が出来上がっていた。
それを解読すると一連の数字が表れ、それは座標を示していると気づく。
その座標を探していくとそこには、解散したはずのNASAが秘密裏に活動する施設があった。
そこで研究されていた事は、この地球の末期的な現象が引き起こす未来を予測し、人類の移住計画を進めていたのだった。
人類が移住できる惑星探しの旅に出る事になるクーパー。
私を残して行かないで。と泣くマーフィー。
クーパーは娘に「お前を愛している。必ず戻る。」と告げて宇宙に旅立つ。と、ここまでが前半です。

マーフィーの部屋での出来事がいきなり意味を持って話を推し進め出すあたりで、ミステリー的な雰囲気がしてきますが、
いきなりNASAの施設に入り込んでから雰囲気が一変。

ここからが後半。
(盛大にネタバレ有、愚痴も有)


NASAではこの地球の未来を研究していた。
このまま植物の減少が続けば、食糧難よりももっと深刻な、酸素不足に陥る。
人類は緩やかに窒息して全滅すると言う未来を予測していた。
この状況を脱するには、人類が他惑星に移住するか?それとも種の保存を優先して精子と卵子を惑星に送りこむか?
移住可能な惑星の発見とその準備に間に合うかどうか?時間との戦いになっている事が示される。

地球の未来と系外惑星探査の話をしている会議室の壁が開くとそこには、サターン式ロケットのメインエンジンノズルが!
まさに今ロケットを組み立てています!と言う様に、そこかしこで、溶接の火花が飛んでいます。
そんなバカな、、、、ハードSFじゃないのか?この映画は??

人類が生存可能な惑星を発見するには、まず適当な恒星を発見し、その周りを回る適切な距離にある惑星を発見しなければならない。
恒星は自ら光を発するが、惑星は光を発していない為発見が難しい。
過去にはグリーゼ581にe,b,c,d,という惑星の存在の可能性が取り立たされたが、現在はその存在が否定されている。
かのように、地球と類似する惑星を発見する事は非常に困難な訳です。
それらは太陽系外星系になる為、太陽系を出て探さなければならない。
太陽系が属する銀河系には、約2000億個の恒星が存在すると言われ、その周りに無数の惑星が存在している。
その中に地球型惑星が無い訳はないのだが、どこにあるのか存在を確かめる術がないのが現実。
実際にその星に降り立って実地調査など夢のまた夢。なにせ、何千光年と先にある訳ですから。

ところが、都合良く太陽系土星の近くにワームホールが出現し、その先が別の星系に通じている可能性がある為、
NASAは先んじて科学者12名を別々の惑星に送りこんでいたのだった!!
驚愕である。すでにワームホールを通過出来る技術が開発され、地球型惑星の存在も明らかになっていた!!
その話だけでも映画が1本撮れるレベル!!
居住可能な惑星であればシグナルを送ることになっており、3つの惑星から信号が届いている。
今回はその3つの惑星に赴き実地調査をする事が任務になるという。
いきなりNASAの施設を訪れたクーパーを不審者として捕まえたはずなのに、会議の終わりには探索メンバーになってました。
クーパーさん現役時代にどれだけ凄かったんだ?墜落事故が原因で辞めたってなっていたはずなのに。
他に人材居ないの?というかいきなり訓練も無しに宇宙船に乗りこんでますし。
昨日までコンバイン運転してたんだよ、、、

打ち上げシーンはサターン式ロケットの打ち上げその物です。
衛星軌道にはすでに惑星探査宇宙船が完成して待っています。それもすごい事です。
こっそり隠れるように活動しているNASAなのに、こんな宇宙船を建造する為に幾つのロケットで資材を宇宙に運んだんだろう?
その資金は莫大な額になるはずなのに。すでに国家間プロジェクトですよ。
現在の技術水準で行くと、静止軌道までの打ち上げ能力は、日本のH−僑造韮牽堯∧胴颯▲肇薀垢韮検ィ沓瑤任后
映画の中で描かれている惑星探査宇宙船は居住区も持つ宇宙ステーション並みの大きさです。
現在運用中のISSでさえ、スペースシャトルで39回も往復して、420tの資材を運んでいると言うのに。
※ISSは低軌道ステーションの為、スペースシャトルのペイロード27tという性能が活かされましたが、、、
資材を打ち上げるだけではなく、組立作業も考えると近くに滞在型宇宙ステーションがなきゃならないのですが、影も形もありません。
一体どうなってんの??

宇宙船建造の謎は置いといて、惑星探査チームはコールドスリープで土星まで行って、ワームホールに突入する計画。
ワームホールの解釈が新しかった。
普通は重力が落ち込む穴をイメージしますが、それは水平面での話。
この場合、重力が落ち込む方向を360度から眺める事が出来るので、穴なのに球体状になっている。
球体の中に落ちて行くと言うか、突入する訳です。
ワームの中を通過する時の映像は、ワープしている時のイメージと良く似ていました。
ここでは重力と時空が密接になっているた次元空間的なイメージで作られていました。
まぁそれはいいや。制作側の解釈と映像表現の問題だから。
僕のイメージとしては、引き延ばされた光が線状になって見えるのではないか?と予想しています。
ブラックホールと違い光速と等速の世界と言うイメージです。

で、無事にホールアウトするんですけど、出た場所がいったいどこなのか?
これを説明するシーンが無いんです。
太陽系からどの位離れた場所に居るのか?全く説明なし。
本当は絶望的に遠い所に居るはずなのに、その距離感が伝わらないので、太陽系を出ていると言う感覚が全くない。
まぁワープするってそういう事なんだよ。なのかもしれませんが。
逆にワームホールに突入する前に、漆黒の宇宙空間、無の空間に土星がぽっかりと浮かんでいて、
リングの下を音も無く進む宇宙船の姿の方が、随分遠くまで来たな〜という感じがします。
この辺は2001年宇宙の旅を彷彿とさせる映像です。

最初に降り立った惑星は、重力が強い為に時間の流れがゆっくりとなっていて、その惑星での1時間は、地球時間で7年に相当する。
母船から探査船が切り離され、大気圏に突入して浅い海の中に着陸。
信号の発信源を探しますが、すでに破壊された残骸しかありません。
遠くに山がそびえているのが見えますが、山じゃなかった、山の様な津波だった。
残骸の回収も出来ずに慌てて離陸する宇宙船。
慌てて母船に帰るが、母船では24年もの時間が経過していた。

時間を失った!と慌てて次の惑星へと向かうのですが、その惑星のすぐ横にはブラックホールが不気味に穴をあけている所に位置していて、
台地は氷で覆われ、大気はアンモニアが濃く人類の生存には適さない。
しかし、その惑星を移住可能としてシグナルを送った科学者は、自分が助かりたい一心で、嘘のシグナルを送ったのだった。
科学者は宇宙船の乗っ取りを行うが、そのせいで宇宙船は大破。
もはや帰還できない状況に。
その危機的な状況から、クーパーはブラックホールの重力を利用してフライバイで加速する方法を試みる。
宇宙空間で加速するには何かを捨て去るしかない。
この法則に従い、クーパーは重量物として切り離す着陸船に留まり、ブラックホールに落ちて行くのだった。

重力に押しつぶされていく着陸船。
船体が破壊される前にクーパーは船をすてて重力空間に身を躍らせていた。
重力に引きこまれるクーパーが見た光景は、、、
重力と時間軸が交錯した多次元世界に入り込んだクーパーは、無重力の空間で時間の狭間を漂っていた。
周りを時間の壁に遮られ、その壁は自分の過去を裏側から覗くような世界になっている。
過去の出来事を多次元的に見る事が出来るが関与出来ない。
有る隙間からのぞくと、そこはマーフィーの部屋だった。
声の限りに叫ぶクーパーだがその声は届かない。
なんとかメッセージを送ろうと時間の壁を叩くのだが、、、
そうすると、本棚から本が落ちた、、、
そう、マーフィーの部屋で起きていたポルターガイスト現象はクーパーだったのだ。
落とす本の配置で信号を送る事を思い付く、それに過去の自分が気づいてNASAへと向かう。
いや、だめだ。行くんじゃない。そのまま留まるんだ。
未来を変えろ!と叫ぶクーパーだが過去は変えられず。
娘に送った時計の秒針でモールスを送り、この重力世界の構造をメッセージとしてマーフィーに送る。
そのメッセージに気付いたマーフィーはついに謎とされていた重力の秘密を解き明かし、、、
クーパーは重力と時間の壁から解放され、ついには土星軌道上で運良く回収されたのだった。
時は80年程経過して居ており、重力の謎を解き明かした人類は宇宙に進出し、
宇宙コロニーを建設しそこに移住を始めていた。
土星軌道に浮かぶコロニーは開発の最前線の様だ。
そこで、80年ぶりに娘マーフィーと再開を果たすのであった。
パパを信じていたわ。って所で確かにホロリとしましたよ。はい。

が、タイムパラドックスになってないかい?これ。
未来の自分が過去の自分にメッセージを送り、それがもとでNASAに行く事になり、
ブラックホールに落ち込んで、過去の自分にメッセージを送って。

何処がSF的に考察をきちんとしたんだろうか?
ブラックホールとワームホールについてはその仮設を組み立てて星系外探査の可能性を問いた所は良かったのだが、
それ以外の基本的な所がダメすぎる。

親子の愛情についても、我が子を救う為に惑星探査に出かけるが、最後は自分が犠牲になって宇宙船を救う方を選んでいる。
自己犠牲のシーンではホロリとしましたよ。はい。
そうそう、ブラックホールでフライバイして脱出したアン・ハサウェイだが、奇跡的に地球と良く似た惑星に到着し無事に着陸して研究施設を築いていた。
その信号を追って、クーパーは新たな旅に出る。ってお〜い、それまで80年間人類は何してたんだよ!!

という良くわからんSF映画でした。

この程度のSFであれば、日本のアニメの方が解釈が進んでいる。と、どこかに誰かが評していたな。

タイムパラドックス物であれば、
「オーロラの彼方へ」をお勧めしたい。
ニューヨークのある日、オーロラが空に現れる時に、
30年前に事故で無くなった過去の父親とアマチュア無線機で繋がると言う話。
こちらの方が素晴らしい!宇宙は出てこないけどね。

日本のアニメなら「時をかける少女」アニメ版かな。
映画の方は微妙。

インターステラー 感動した!っていう評が多いんだけど、
親子の愛情部分なのかな?
確かに映像は良かった。
メイキングでグリーンスクリーンをなるべく使わず実写にこだわったってあったけど、
確かに存在感は高かったな。

ブラックホールに生身の人間が落ちるとどうなるか?っていろいろと解釈があるが、
事象の水平面にとらわれて、時間の流れが極端に遅くなる事から、
外から見るとそこに留まっている様に見えるはずたとか。
星野之宣の漫画ではそういう表現になっていた。

ハード系SFなら 谷甲州の作品をお勧めしますね。
星を創る者たち がお勧めです。
宇宙土木というジャンルがあるのか知らないが、そういう話です。
まぎれも無い名作。
ハリウッドはこれを原作として映像化してくれないだろうか?と言うのが今回の感想に尽きる。



この記事へのコメント
ツッコミどころが多すぎてコメントに困りましたが怒りの内容はわかりました。
そして星新一の短編SFより長い感想を読んでいるうちに昼休みが終わってしまいました。(笑)
Posted by kaa at 2014年12月02日 17:17
文章能力の無さが長い駄文となっております。
もう少し簡略に表現できないと、ダメよ〜ダメダメ(←今月まで有効)

ブラッド・ピットのフューリーを見に行けば良かった。
本物のT1を動かしての撮影らしい。

でも、戦争物はDVDで見ればいいや、
壮大な宇宙空間を味わうにはやはりスクリーンで!と思ったのでした。
Posted by imd at 2014年12月02日 17:42