03/12 天気:曇り 気温:寒い(花冷えだな)


出光興産 創業者 出光佐三氏の生き様を題材に描かれた小説。
出光佐三氏の自伝を読んでいないので、この内容がどこまで事実に基づいているのかは不明だが、この中で語られる出来事はほぼ事実とのこと。
出光佐三氏は、今度からガソリンは出光で入れようかなと思わせる程の人物だった。
終戦で焼け野原となった日本を建てなおす為に石油の販売を通じて消費者、いや日本国民の為にという気概で商売に取り組む。この姿勢にブレることなく国の配給統制など、国民の益にならない事にはとことん反対の姿勢を貫く。一貫して姿勢を崩さない為の胆力とその難しさがわかる。
出光佐三氏は、福岡県宗像郡赤間村の出身。ずっと宗像大社を信仰され、出光興産には宗像神社が祀られているとの事。僕の奥さんの実家がある所なので親近感がある。

佐三氏の生き様を知るために読んでみることをおすすめします。
ただし、百田氏の文章は相変わらず軽い。出来事を淡々と書き綴るだけで、表現に深みがない。
永遠の0と同じように、ラノベ感覚。
あ、作中に永遠の0の宮部氏が出てくるシーンがあります。
百田氏の遊びだなと、一瞬ニヤリとするのだが、佐三氏の人生の中に、勝手に自分の作品の一部を入れて良いものかと考えてしまった。

読み終えたばかりなので、詳しい感想は後日追記する予定。